道具のお話〜左官ごて〜
2024-12-23
左官ごてとは、左官屋さんが使うこてを指します。左官屋さんは、こてを使って塗り仕事する職人さんです。昔の日本建築の壁は、ほとんどが塗り壁だったため、左官屋さんは非常に重要な職人さんでした。その左官屋さんが使う最も重要な職人道具が、左官ごてです。塗り・ならし・仕上げを左官ごてで行います。一時期はクロスなど壁紙が増え仕事が減りましたが、最近は漆喰や珪藻土など自然素材の塗り壁が増えたことと、手仕事による仕上げの多様性や味わいを持つ、左官仕上げの良さが注目を浴びています。多彩な左官仕上げは、腕の見せ所です。左官ごては左官屋さんが、様々なおしゃれな壁を演出する芸術的な道具なのです。左官屋さんの名前の由来は、木に関わる大工さんを右官と呼び、土に関わる職人さんを左官と呼ばれたといわれています。